おすぎです。

今、世界一周に向けて、フィリピンの語学学校「cross x road」で英語の勉強をしています。

こちらにきて、日本にいた時には考えられないような、充実した日々を送っています。

当然のことなんですが、学生は起きている時間中ずっと英語の勉強をしているわけではなくて、
適度に息抜きをしたり、セブ島を満喫したり、英語学習以外の時間も充実したものになるよう過ごしています。

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学校があるコミュニティーの中にあるバスケットコート。バスケットボールはフィリピンの国民的なスポーツのようで、町中至る所でバスケットコートを見かけることができます。このコートはもちろん学生も利用可能で、近所の子供達とバスケで仲良くなったりできるみたい。僕は大晦日に一回チャレンジしましたけど、次の日腕がとても痛かったです。

そういうメリハリがいい刺激になり、勉強との好循環を生み出しますので、
ここでは日々の学習と切ってもきりはなせない「日常生活のこと」について触れてみたいと思います。

【フィリピンのこと】
気候:一年を通じて20度以上ととても温暖。1月の今も、半袖短パンで過ごしています。
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昨年の大晦日に撮った、学校の前の植え込み写真です。半袖・短パン感が伝わりますでしょうか。

通貨:フィリピン・ペソ(1ペソ≒2.37円 2017年1月7日現在)

治安:セブ島は安全です。マニラは危険だと先生は言いますが、こちらはあまりナーバスになる必要なし。ただ、スリ、詐欺はあるといいます。気をつけるに越したことはないです。

交通機関:セブの主な交通機関はタクシー。こちらにいると高く感じますが、30分くらいのって150ペソ(=約360円)。「ジプニー」と呼ばれる小型のバン(相乗り)と「トライシクル」という乗合3輪車は7ペソから10ペソくらいで結構な距離を走ってくれる、地元民の足です。これを乗りこなせるようになると、移動に関する不安はもうなくなります。

トライシクル
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5〜10kmくらいの決まった区間を往復してくれます。どこまで乗っても大体7ペソ。この小さな乗り物に最大7人乗ります。フィリピンの交通法規どうなってんのやろう?っていつも不思議に思います。

ジプニー

このバンに、多分30人くらい乗ります。はみ出して、後ろのデッキに立ってる人もいます。アジアっぽさ全開です。「え、まだ乗ってくるん?!」言うくらい乗ってきます。一度みんなで飲んだ帰りにこのバン借り切って学校まで帰ってきたことあったなぁ。狭い車内にみんな肩寄せ合って乗って、ご機嫌に歌とか歌って、なんか青春って感じやったです。僕にはいい思い出しかない乗り物ですけど、悲しいことに、スリとかもしばしばあるらしい。しかしほんまにフィリピンの交通法規はどうなってんのやろか。

フィリピン生活は想像以上に快適でした。

治安は(比較的)いい、食べ物は美味しい、そしてなにより物価が安い。

最近フィリピンへの語学留学が増えているといいますが、なるほど納得です。

【学校生活一般】
①仲間について
何と言っても「英語が話せるようになりたい人たちが集まっている」ということの意味は本当に大きいです。
いくら先生が素晴らしくても、スタッフの皆さんが親切でも、ハウスキーパーさんが作る食事が絶品でも、
英語学習は基本的に孤独との戦いなので、仲間の存在には本当に支えられています。
日本で英語を学ぶことの一番の障壁って、この「仲間を探すのが難しい」だと思っていて、
「よし、英語勉強するぞ!」と決意した時に、テキストのことや、英会話学校のことはすぐに頭に浮かぶけど、「仲間」って思いつかないんじゃないでしょうか?
でも、学習を効果的に進める原動力の一つは間違いなく「仲間」です。
これは自信を持って言えます。
そしてここには間違いなく、なぜか素敵な人が集まります。
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ここに来てから「嫌なヤツ」にあったことがありません。学校の環境が、人のいい部分を引き出してくれるのかな。本当に居心地の良い空間です。

②自習時間
最初は自習の時間がうまく使えず、英語力の伸びも実感できなかったので本当に辛かったです。
が、最近は自習時間の合間を見つけてちょっとした買い物に行ったり、勉強が終わった後、近くのパブに生ビール飲み行ったりなど、気分転換がうまくできるようになってきました。

毎日が過ぎていくのが本当に早いです。

それと、自習時間は他の生徒さんとの交流のための大事な時間でもあって、
英語の話はもちろんですが、
結構深いプライベートな話をしたり、友好を深めたりっていう、学校生活の違った側面を充実させるための貴重な時間でもあります。

そしていろんな恋が生まれるのも、この時間なのです。
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[C x R]は「Cross x Road」の頭文字。写真はセブの夜景スポット「トップス」で撮りました。僕は関西人なので、日本三大夜景の一つである神戸の夜景に親しいですが、純粋に夜景だけで言えば、ここのは神戸といい勝負。ちょっとしたバーもあってとてもいい感じの空間に仕上がっているので、下手したらトップスの方が素敵度は高いと思います。愉快な学校生活と、ロマンチックな夜景スポット。さすが恋するクロスロードです。

部屋を出て共用スペースに行けば絶対誰かがいるので、雑談をしたり、英語のことを話し合ったりすることができます。
僕の場合、勉強に疲れた時は、下の事務所に降りていけば、とても優しい世界一周経験者のマネージャーご夫婦がいらして、英語の相談はもちろん旅の相談にも乗ってくれて、気さくに相手をしてくれるので、こちらにきてから「時間を持て余す」っていうことが本当になくなりました。 
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3度目の登場の「大輔さん」と「まゆみさん」(同じ写真の使い回し)。先日、9ヶ月に及ぶ南米ラウンドのお話と、オーストラリアワーキングホリデー時代のお話を伺って、旅に対するテンションが一気に上がりました。ここでしか聞けない話が満載で改めて、ここを選んで良かったなぁと思っています。

③食事

ここの食事は本当に美味しいです。


Cross x Road には素敵なハウスキーパーさんがいて、お掃除やお洗濯、そして毎日の食事の用意と、僕たちの英語学習を支えてくれる、縁の下の力持ちです。
それだけにとどまらず、ハウスキーパーさんたちもまた英語話者なので、
彼女たちとのおしゃべりが、英語力の向上に資する、ということも当然あって、
きちんと彼女たちとコミュニケーションを図ろうとする生徒さんも多く、
さすがここの生徒さんは抜け目がないなーと思ったりしています。

で、食事なんですが、

美味しいです。
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1日3食(金曜日は夕食なし。週末は朝のみ)きっちり出ます。ビュッフェスタイルの食事は幅広い年齢層が集うここにはフィットしていると思います。ちなみに上はcomくん(21歳)の盛り付けで、下はおすぎ(41歳)のもの。センスの違いと油モノに対する胃袋の耐性を如実に物語る両者の比較です。味付けはどちらも最高!

もしこの記事を、フィリピンへの語学留学を真剣に考えている方が読んでくださることがあるんだとしたら、
どうしてもお伝えしておきたいのは、
「3度のメシの大切さを侮らないで!」ということです。
入学前に確認できるんなら、量とか味付けとか、おかわり自由かとか、
ちゃんと確認した方が絶対いいと思います。
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フィリピンに来て一番驚いたことの一つがマンゴーのうまさ。しかも日本では考えられない破格値で売られています。毎朝毎朝マンゴーが食べれることの喜びを全ての人と共有したいです。水曜の朝は、ハウスキーパーさんが丹精込めて焼き上げてくれたパンケーキ。週に一度の楽しみです。チョコレートか蜂蜜たっぷりかけて食べます。うまい。

先週帰国した、同じ棟で過ごした留学経験のある女性の学生さんは
「ご飯が美味しいという評判を聞いて」
クロスロードを選んだとおっしゃっていました。
非常に賢明な選択だと思います(そして事実、とても聡明な女性でいらっしゃいました)。
実際、大満足でここを卒業して行かれました。

きっとリピーターさんになられるんだろうなぁと思っています。 
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前述の通り、金曜の夜と土日の昼・夜は食事の提供がないので、学生は食べに行くか、学校で自炊するかします。写真はみんなで持ち寄った「フィリピンの怪しげなインスタントラーメン」をみんなで作ってちょっとずつ食べ比べる会。めっちゃ楽しかったです。こういう集まりをいつも提案してくれたゆーこちゃん、ほんまにありがとう!

【病気をした話】
ここに来てからの生活は本当に規則正しくて、食事も三食きっちり取れて、健康的な生活を送ることができるのですが、やはり日本とはかなり異なる気候風土。
僕もこちらに来てちょくちょく体調を崩したりしていましたが、
昨日ついにお医者さんを呼んでもらうことになりました。

この学校では、学生が体調を崩した時は
「ジャパニーズヘルプデスク」の日本人看護師さんが、お医者さんと一緒に往診してくださるんで本当に助かります。

僕は海外旅行者向けの総合保険に加入して出国して来たのでもちろん診察費・お薬代の自己負担はなし。
短期の留学のみで来られる方は、クレジットカード付帯の保険でたいていの場合、自己負担ゼロになっているようです。(カード会社に保険契約が付帯しているか確認する必要あり)

僕の場合は咳・鼻水が数日間止まらないっていう症状だったんですが、
抗生物質、総合感冒薬、トローチなどを処方してもらいました。
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5日分のお薬を処方してもらいました。

診察はもちろん英語ですが、「鼻水」とかそういう特別な単語は先生日本語で話してくれたので、事前に調べて診察に臨んだ僕は少し肩透かしを食らった感じです。

ちなみに「熱を測る」はtemperature(動詞)って言うてました。
英語に自信がなくても、同行の看護師さんが日本語に訳してくれるので安心です。
保険の手続き等も全部看護師さんがしてくれます。学生は座って診察を受けるだけです。

ただ、本当に体が資本なので、お医者さんを呼ぶことがないように、
体調管理には万全を喫したいです。

体調不良はまぁ残念でしたが、それ以外は存分にセブ生活を満喫しています。
以前にも書きましたが、ここには英語を学ぶための最高の環境が整っています。

この記事が、フィリピン語学留学の日常生活をイメージしていただく一助になればと思います。 

おすぎです。

世界一周に向けて、フィリピンの語学学校「cross x road」で英語の勉強をしています。

クロスロードの風景。
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学校はゲーテッドコミュニティ内、閑静な住宅街のお家が学び舎です。つまり静かで安全で(文字どおり)アットホームで、学びには最高の環境だと言うこと。
「家が学校?意味わかんねー」というみなさん、開設当初の慶應義塾大学は福沢諭吉が山の手に破格で購入した私邸だったんじゃ?適塾(現大阪大学)は?幕末の志士を多数輩出した松下村塾は?日本人は「家」で学ぶ方が知性のパフォーマンス上がるんじゃないでしょうか。

上の写真とは裏腹に、このブログを書いている今日は、セブ島に接近している2つの台風のおかげで終日雨。(日本では真冬の1月に台風が発生する。つくづく異国だなぁと思います。)

窓の外の雨音を聞くともなく聴きながら、このブログを書いています。

先日「フィリピン語学留学」と題したブログをアップしました。(→こちら

が、ここに来てからのあまりに素敵な思い出やご厚意の数々を思い出しながら書いたもので
思いのほか筆が走ってしまい、

「長い!」と言うご意見をいくつかいただきました。

そこで、僕が前回長々と書き散らしたブログを「授業編(総論)」「授業編(各論)」「学校生活編」「学習編」の4つに整理して加筆・修正し、ちょっと違う画像や動画に差し替えたものを、今日から毎日小出しにアップしてみようと思います。

1回目は「授業編(総論)」です。

フィリピンの語学学校ってどんな感じなん?っていうのを大雑把にイメージしていただきたく、
また、経験者の方には「そうそう、そんな感じやんな」と懐かしく思い出していただきたく、
あるいは「あれ、うちが行ってた学校となんか違う!」と新たな発見に出会っていただきたく、
投稿してみました。

【授業のこと(総論)】
僕は個室を利用しているので、決まった時間に、先生が部屋を訪ねて来てくださって、マンツーマンでレッスンを受けることができます。
おそらく、フィリピンにある多くの学校がこのスタイルをとっ採用しているんじゃないでしょうか。
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タオル干しててごめんなさい。この8畳ほどの素敵な空間がフィリピンの僕の城です。この部屋でマンツーマンの授業を受けます。窓の外は緑が豊かで、木の葉が風にそよぐ音が本当に心地いいです。Macは私物ですが、それ以外は全部無料で借りられます。

先生は全員フィリピン人で、中にはアメリカなどに留学、就労経験のある先生もいます。
フィリピンは英語を公用語に採用しているので、みなさん当然のことながら英語は達者です。
最初は心配でしたが、こちらに来て実際に授業を受けてみて、いわゆる「ネイティブスピーカー」であることにこだわる必要は、個人的にはあまりないんじゃないかと思ようになりました。

むしろ、グラマーなどに関しては、ネイティブよりも詳しい先生もいるくらいですし、
ネイティブスピーカーのアクセントを学術的に理解している(=理屈としてわかっている)先生もいるので、自分の発音のどこが理論に照らして間違っているのか、論理的に知ることができます。
(ただこれは、僕が個人的に英語のネイティブスピーカーを嫌っている、と言う事実によるところが大きいというのは否定しません。理由についてはいつかまた言及する時が来るでしょう。)
Mastering the American Accent
Lisa Mojsin
Barrons Educational Series Inc
2009-04

発音の教科書。これを一冊きちんと終わらせれば、スピーキングに関しては結構な力がつくと思います。

授業は
月曜日から木曜日までが 2時間×3コマ(計6時間)
金曜日は1時間×3コマ(計3時間)

ただ金曜日には任意で受講できる「エッセイクラス」と「スピーチクラス」があって、
僕はどちらも参加するようにしているので、実質的には他の平日と同じくらいの時間、何らかのレッスンを受けている計算になります。(a) 

その他、金曜日には「アクティビティー」と言って、
先生たちが考えてくれた、英語を活用したゲームを楽しむ参加型のクラスもあって、
そちらを受講する生徒さんが多いです。
(僕もたまに出ます。その時はエッセイクラスを休みます)(b)

その他、任意受講できるクラスとして「文法クラス」と「グループレッスン」というのがあって、
文法クラスはオーナー夫人が日本語で教えてくれる1時間の基礎的な文法授業のクラス、
グループレッスンは文字どおりグループになって何やらいろんなディスカッション的なことをするクラスっぽいですが、あいにく僕は出席したことがないのでよくわかりません。(c)

どちらも平日、週3回くらい開催されています。
 
で、上記の下線部 の受講時間数の多寡とによってコースと料金が決まっていて、
(a) (b) (c)のクラスについては、 どのプランの学生さんも受講できる。

と言った仕組みになっています。 


【授業のこと(総論)】

上述の通り、僕は平日3コマ、6時間のクラスを受講しています。
授業内容は、入学初日に

マネージャーさんと相談して、オーダーメイドのカリキュラムを作ってもらえる。

これがやっぱりここにきた一番のメリットでした。

◆ちなみに僕の一日のスケジュールは大体こんな風になります。

07:00-07:50 起床 朝食

08:10-09:00 授業① pronunciation(発音)
09:10-10:00 授業② pronunciation(発音)or listening(リスニング)

10:10-11:00 授業③ DME(Direct Method for English)
11:10-12:00 授業④ practical English class1

12:00-13:00 昼食 お昼休憩

13:00-13:50 授業⑤ CRM(CROSS x ROAD Method)
14:00-14:50 授業⑥ Practical English class2

14:50-17:00    自習時間(スペリアコースの学生は15:00-16:50までレッスン)
17:00-18:00 文法クラス or   グループクラス(どちらも任意。受講しない場合は自習時間)

19:00-19:50 夕食 自習時間

20:00-21:00 チェックテスト(月曜日のみ)

21:00-             自由時間 就寝 

「少ないなぁ。もっと頑張れよ」

と言う方もいらっしゃれば、

「へぇ、結構大変やなぁ。頑張ってるやん」

と思われる方もいらっしゃることと思いますが、

今の自分にはこのカリキュラムがとてもフィットしているように感じられます。

事前のオリエンテーションでは、1時間以上かけてこちらの話を丁寧に聴いた上でカリキュラムを決めてくださいました。
大輔さん(マネージャーさん)ありがとうございます。


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左の優しそうなお兄さんが「大輔さん」です。本当に親身にいろんな相談に乗ってくださいます。右は「まゆみさん」奥さんでらっしゃいます。お二人との世界一周経験者。とっても魅力的なご夫婦であります。体調が悪い時には胃に優しい食事を用意してくださったり、もうなんか本当にありがとうございますとしか。

そういえば昨日、卒業を前にして、先生に今後の英語学習について相談に乗ってもらいました。


May I ask ~ ? Could you tell me ~ ?とこちらが始めると、
100%前のめりになって耳を傾けてくれる先生たちなんで、
この時も本当に真摯に僕の質問に答えてくれました。

僕の場合はもう、話すことについてはそんなに気する必要はないので
(来週から2週間程度オーストラリア、ニュージーランドを旅するのに不自由しない程度の英語力はありますよ、っていうくいの意味です。)
もっと語彙力やグラマーの能力を磨いて、より自在に英語を使いこなせるようになってほしい、っていうアドバイスをもらいました。

マネージャーさんと同様、先生もまた、生徒のニーズをきちんと把握して授業に反映してくれているっていうのはもちろんですが、
留学期間だけでなく、今後のことまで考えてくれている。
やはり表面的には気さくで明るいhappy-go-luckyな先生たちだけど、さすがプロ。

そんな先生方が僕に提供してくれているレッスンは本当に僕の英語力の向上に有益なものばかりでした。

そんな素晴らしい授業の具体的な内容に言及する前に、
明日はひとまずフィリピンの生活環境について、ざっくりご紹介できればと思っています。

おすぎです。

突然ですが、昨日、数年ぶりにう◯こを踏みました。

「セブ島のサグラダ・ファミリア」と言われる、丘の上の白亜の教会「シマラ・チャーチ」から、セブ市内の名所「サントニーニョ・チャーチ」に向かうバンに乗車する直前の出来事です。
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「シマラ教会」。こんな綺麗な建物の周辺にウンコ落ちてるとは。どんだけ奥深いねん、フィリピン。多分教会の敷地の外で踏んだと思うので、教会自体に罪はありません。
うん◯を踏んだのは本当に数年ぶりのことで動揺してしまい、被害にあったサンダルを洗うのにかなりの時間を費やして、バンの発車を大幅に遅らせてしまいました。結果、乗り合わせたたくさんのフィリピン人の皆さんとドライバー、一緒に行ってくれた2人の仲間にとても迷惑をかけてしまいました。

本当にごめんなさい。
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「シマラ教会」。セブのサグラダファミリアだそうです。現在も増築中。先の写真でお分りいただける通り、セブの青い海を望む小高い丘の上にある、本当に美しい教会でした。

学校のクリスマスパーティーと教会巡り。フィリピン人の精神世界に深く根付いていると思われる「カトリック」を強く感じ、そのことについて考えるきっかけとなる週末になりました。
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ちなみにウンコを踏んだのはこの辺のような気がしています。教会の門前町の風景。写真はお昼を食べる前。ただ、ご飯食べてる時は匂いに気づかなかったので、多分この後30分以内に、事件は発生したんだと思われます。

僕は現在フィリピン・セブの語学学校「cross x road」で、一日3コマ、6時間の英語によるマンツーマンレッスンを、フィリピン人の先生から受けています。

授業そのものは、その前後の予習・復習を含めるとかなりハードなものなのですが、先生との雑談が楽しくて、特に日本とフィリピンの文化、習俗の違いの話になると、時間を忘れてついつい長話をしてしまいます。
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「シマラ教会」。くどいようですが、この敷地内ではウンコは踏んでないと思います。というか、こんな美しい空間にウンコが落ちてるわけないので。

フィリピン人の先生は、コミュニケーション能力がものすごく高いので、例えば習俗や文化、宗教というような抽象的なトピックの議論でさえも、こちらの意図をきちんと汲んで、会話が途切れないようにうまく話を繋いでくれるのです。


もちろん、会話の中での文法的な誤りは、その都度指摘されるのですが(一応英語の授業なので)。

最近はクリスマスの話題で持ちきりで、授業でもしきりにその話になります。

① 
先生:おすぎさん、クリスマスパーティのプレゼントはもう買ったの?
僕:うん、昨日「カントリー・モール」で買ったよ。
先生:そう、それは良かった。ところでラッピングはちゃんとしたの?
僕:うん、クリスマスの紙袋を買って、そこに入れようと思ってる。
先生:あー、知ってる。で、包装紙には包まないんでしょう。
僕:うん。なんで?
先生:生徒さんは毎年そうしているわ。ジャパニーズスタイルね。
僕:もちろん、日本にも贈り物をラッピングする習慣はあるよ。
先生:でも、デパートのカスタマーサービスでしてもらうんでしょう?自分でするんじゃなくて。
僕:もちろんだよ。自分でやったらぐちゃぐちゃになるもん。そんなの渡したら相手に失礼だよ。
先生:そうかな。私はそうは思わないな。
僕:どうして?
先生:時間がかかっても、うまくできなくても、私たちは自分たちの手で自分が贈るプレゼントをラッピングしたいの。だってそのためには時間とeffortが必要でしょう?
誰かのために費やした時間やeffortも、私たちにとっては大切なプレゼントだもん。私のいうことの意味はわかってもらえる?


先生:もうすぐボーナスなの。嬉しい。
僕:へぇ、それは素晴らしいね。でも先生たちはボーナスってすぐ使っちゃうんでしょう?フィリピン人は貯金が苦手な国民なんだって、別の先生が言ってたよ。
先生:うん、そうね。
僕:でも日本だとそれって「浪費」で、怠惰や自己管理能力の欠如って思われるんだ。ボーナスを貯金せずに全部使うだなんていうと、あまりいい顔はされないよ。
先生:確かに、日本人はお金を節約するのがとても上手だし、それって日本が豊かな国になれたことの理由の一つだと思う。でもね、おすぎさん、私たちはこの時期のボーナスのほとんどをプレゼントのために使うの。
僕:うん、プレゼントが先生たちの大切な文化だってことは知ってる。
先生:でも日本とカトリックの国では、プレゼントの意味が違うみたいね。
僕:へぇ。どんな風に?
先生:私たちはもらったボーナスを自分たちのためにはあまり使わない。私たちは、月々のお給料以外のサラリーを、家族や隣人、小さな子供達や貧しい人たちとシェアするためのものだと思ってる。それは神様からの贈り物でもあるの。そんな人たちとシェアするために、素敵な食事とプレゼントを用意して、大切な時間を過ごすの。私たちカトリシストにとってクリスマスってそういう日なの。それって日本人のは奇妙に映るかしら?


今こうやって、授業中の印象に残った二つのやり取りを(村上春樹風の)日本語で意訳していて、改めて自分のことが恥ずかしくなります。

この二つのやり取りは、「贈与」と言うことに対する日本人とフィリピン人の考え方の本質的な違いを、とても的確に教えてくれているように僕には思われるからです。(僕が便宜的に日本人を代表してしまってます。ごめんなさい)

贈与論 他二篇 (岩波文庫)
マルセル・モース
岩波書店
2014-07-17

贈与といえば、マルセル・モース。

フィリピンはカトリックの国で、ことさらクリスマスを祝うことについてはとても熱心な国だそうです。
事実、先生方は僕がこちらに到着したその日から、授業中、休み時間、至る場面で「クリスマスはどう過ごすのか?」「プレゼントを送る人はいるのか?」「学校主催のクリスマスパーティには参加するのか?」など、
およそ日本では考えられない熱量でクリスマスを心待ちにしているのでした。

聞けば ber のつく月(September October...)からは、クリスマスのことを考えてそわそわし始めるのがフィリピン人の習性だそうで、それもあながち大げさではないなっていうことは本当によくわかります。

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日頃の感謝の気持ちを込めて、僕に英語を教えてくれている Jerah, Angelie, Joanの3人のために用意したプレゼント。贈り物するのって気持ちいいです。
もちろんちゃんとラッピングしています。

クリスマスといえばプレゼントですが、

この国では、贈り物に乗せて、いろんな思いや言葉では伝えられない感情を交換し合っているようです。

そして彼らは、「贈与」を通じた交換それ自体を維持し続けることが、人間にとって重要だと言うことをきちんと理解している、僕にはそんなふうに思われます。
(カトリックと贈与の関係について面白い記事を見つけたのでリンク貼っておきます。→こちら

人類学をはじめとする20世紀の知見は、人間が「交換することをやめることができない存在」であると言うことを鋭く看破しました。

悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)
レヴィ=ストロース
中央公論新社
2001-04

人類学といえばレヴィ=ストロース。レヴィ=ストロースといえば「野生の思考」と「悲しき熱帯」(と「親族の基本構造」)

「貨幣」「財産」そして「言葉」

人間は、様々な水準で、様々なものを交換しあってきました。
そして、「贈与」に基づく交換は
「与えることを拒んではならない」(与える義務)ということと
「贈りものを受け取ることを拒んではならない」(受け取る義務)ということそして
「贈与を受けたものは、お返しをしなければならない」(返礼の義務)
というシンプルな原則に基づいて、世界中で行われています。
(『贈与論 他二編』)
果てしなく続く「贈与」と「返礼」のサイクル。


物を与え、返すのは、互いに敬意を与え合うためである。 
                             wikipedia 「贈与-贈与の義務-より抜粋」

交換が止められない。それは多分、人間の本性のある一面なのかもしれません。

そして、この習俗を持たない社会集団が、地球上に存在しない、という事実が、

「贈与」を行わない社会集団は滅びる。

っていう端的な事実を表してくれているんです。(諸説あり)

西太平洋の遠洋航海者 (講談社学術文庫)
ブロニスワフ・マリノフスキ
講談社
2010-03-11

贈与といえば、マルセル・モース

言葉は目には見えないものなので、贈与や返礼のサイクルにはそぐわない代物のように思われるけど、
僕たちがしばしば他人の言葉を誤解したり、思いもよらない形で人を傷つけたり、
他人からすればなんでもないような言葉にひどく感動したりするのは、
言葉それ自体が常に「いい過ぎてしまう」か「言い足りない」か
のどちらかにしかならないようにできているからで、

「あなたのいいたいことはもう全部わかった」

というフレーズって、多分、ある関係が終わりつつある人たちの間で交わされるものなんじゃないか?
っていう想像があながち間違っていないと思われることからも分かる通り、
それが決して等価で交換されえないように構造化されているっていう事実が、
言葉の贈与的な性質を見事に照らし出していると思います。


どれだけ立派に言葉を操れるようになったとしても、常に「いい過ぎる」か「言い足りない」
それが言葉だと思うんです。


そして言葉がどれだけ誤解や誤読の可能性に満ち溢れていたとしても、
僕たちは言葉を信じ、学び、それを洗練させ、相手を思いやり、他者とコミュニケーションを取り続けたいっていう欲望を維持し続けます。

こんなに非生産的で非効率的なことが延々と続けられるのは、言葉のやり取りそのものの中に潜む愉悦、人間の本性に由来した愉悦ー贈与交換の持つ力ーによるとしか考えられないのです。

そしてそれは同時に、「まずは与えることから始める」という、贈与を中心とした互酬性のサイクルに身を置くことを是とするカトリック信仰のある側面を照らしていると思います。

フィリピン人はとても家族を大切にするといいます。

そのために必要なことは「コミュニケーション」を続けることだ。

それは家族の絆を維持していくのに、絶対に欠かせないことだから。

僕に英語を教えてくれている3人の先生は即答してくれました。
「贈与」と「返礼」の仕組みを深く内面化している彼らにとって、
言葉をやり取りするということは、クリスマスプレゼントと同じような「贈り物」なのかもしれない。
そんな気がしています。

この時言葉に乗せてやり取りされているのは、
相手に対するリスペクトや真心、思いやりや、誠実さといった、
他者を思いやり、言葉が通じない他者でさえも理解できるっていう
贈与交換としての「言葉」に対する信頼感と真摯な態度なのかもしれない。

クリスマスプレゼントをラッピングし、それをわざわざ相手の自宅まで届ける手間を惜しまない、あの気持ちに通じるものがあるように思われます。

事実、まだまだ拙い英語しか話せない僕のような日本語話者と深く意思疎通できる先生たちの力が、
僕の英語学習のモチベーションを維持させ続けてくれているっていう事実そのものが、
先生たちからの僕への、言葉を介した、言葉によらない贈りものになっています。

そしてこれもまた、今日の人類学的知見が明らかにしてくれているように、
「自分の理解も共感も絶した他者とですらコミュニケーションできる」
という、コミュニケーションに対する飽くなき欲望が、
人をサルから人間に進化させる、原動力の一因となったのです。

そのことは、端的に「葬礼」という習慣に現れていて、
僕たちはしばしば、死者とコミュニケーションを取ろうとしているし、
そのことを、別段不思議に思わないようにできています。

教会、神社で祈り、お墓の前で手を合わせることと、
自分の目の前にいる他者と言葉を交わし、共感し合おうとする振る舞いは、
根源的な部分で通底する何かがあるのかもしれない。

リスニング力やスピーキングのスキルそのものをアップさせてくれること以上に、
英語に対する思いとか、
他者と意思疎通できることの愉悦とか、
言葉のやり取りが続くことの心地よさとか、
そういうものを感じさせてくれる、メタレベルのやり取りを、
自分は先生たちとしている。

そしてそんな贈りものに対する返礼をしたくて、僕は先生が聞き取りやすくなるように、今日も[r]の発音の練習をし、正確な文法で構成されたセンテンスを話そうとする。

そういうやり取りから得られる喜びって、
日々のタイトなレッスンではなかなか実感することは少ないけれど、
僕の英語力だけにとどまらず、
僕の生きる力そのものを賦活してくれているようにさえ思えます。

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サン・トニーニョ・チャーチ。大航海時代に偉大な冒険家、マゼランがこの国にもたらしたサントニーニョ(幼少期のイエス)は、多くのフィリピン人の心にあり続けているようです。でも、うんこを踏んだ靴でセブ島の聖地、サン・トニーニョ教会に足を踏み入れた俺はやっぱりダメ人間やな。すみません。

そんなフィリピン人の精神に深く息づくカトリック。
世界史の授業では、カトリシズムはプロテスタンティズムに対してネガティブなイメージをもって語られることが(少なくとも僕の学生時代は)多く、
そのイメージが強かった僕は、カトリックとその象徴である教会という場所を
旧態依然としたもの、保守的なもの、しばしば怠惰で権威主義的なものの象徴と捉えていましたし、
それがあながち間違っていないこともまた、この国に来て感じたことでした。
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ママ・マリア。ある日涙を流していたんだそうです。それ以来、この教会の奇跡の象徴なんだそう。神秘的な雰囲気を醸し出していました。

けれどそれに対する良い・悪いといった価値判断は厳に慎む必要がある。

そんなふうに、今は思っています。
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いろんな色のロウソク。全ての色に、それぞれの意味があって、礼拝者は自分の願いにフィットした色のろうそくを買います。外の景色と相まって、とても荘厳な雰囲気でした。

セブを代表する二つの素敵な教会の、壮麗で静謐な空間に身を置いて、
ひざまづいて祈る人の隣で過ごした静かな時間は、
権威主義的なものの象徴であった教会が、贈与と返礼のサイクルを象徴している、
優しくて、暖かい場所だっていうことをそっと教えてくれているように、
その時の僕には思われて、先の先生とのクリスマスをめぐる幾つかのやり取りも含めて、
自分がとっても小さくて歪んだフィルターを通して物事を見ていたんだなっていうことを知る、
良いきっかけを与えてくれたのでした。

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こちらはセブ市内のサン・トニーニョ教会。厳かな時間が流れていました。

 そしてフィリピンの人たちが大切にしている贈与と返礼のサイクルに、
僕もまた、きちんと参加させてもらえてるんだなっていうことに、
気づくことのできた週末でもありました。

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 教会の後入った「kawaii cafe」は日本人経営。コスプレの美女が集う不思議な空間でした。記念に一枚撮らせていただきました。顔ちっちゃ!うしろにはtarokichi

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